東北の女性に継続的なお仕事を “復興のお馬 いっしープロジェクト”
いっしープロジェクトとは?
仮設住宅に住む人々に仕事を提供しつづけるために、立ち上げたプロジェクト。
写真をアートに変えて提供するヤングナイト株式会社 代表の木村弥生さんは、震災当時は、自分に何が出来るかわからないまま過ごしてきました。
そして、2013年、東京オリンピック開催決定に沸き立つ中、東北には、仮設住宅・みなし仮設など非難生活余儀なくされている方が未だ27万人もいると知り愕然しました。
今なら自分にも何か出来るかもしれないと考えたとき、被災者が必要としていることが「仕事」であることを人づてに聞き、このプロジェクトを思いついたそうです。
何故お馬さん?
馬と人間との関係は紀元前から続いていて、人間に身近で、人間にとても優しい生き物であること。馬は神様の乗り物として神社の絵馬に描かれていること。
だから、東北の人が馬の背中に乗り、仮設住宅から出るぞ!と元気に駆けていく姿と願をかけるイメージでお馬さんにしました。
2013年からスタートして1年で大人気ですね!
自分で型紙からいっしーをつくるところから始まり、2014年2月につくり手を探しに東北に行きました。ほそーいツテを辿ってたどり着いた石巻の仮設住宅で説明をしたときは、皆さん「この子大丈夫だろうか?」と思っていたそうです。
縁もゆかりもない東京に住む自分が、お仕事をお願いしますと言っても誰も相手にしてくれないのは当たり前ですよね。だから、あらかじめ約50体の予約注文を受けてから訪ねたんです。それでも半信半疑の皆さんと信頼関係をつくることからはじまりました。
もともと裁縫が得意な方ばかりでしたが、クオリティはプロと呼べるレベルまで高くなっています。
現在、石巻と仙台の仮設住宅に制作チームがあり、そして2015年から気仙沼のつくり手さんが加わりました。
お陰様で、メディアに取り上げられたり、さまざまな協力者を得て、順調に注文が増えてきています。支援で買ってくれるのではなく、いっしーを気に入って買ってくれることがとても嬉しいです。
今後の展開は?
はじめは、外国人客をターゲットに着物のハギレを使おうと思いましたが、縫い難さや下準備の手間もあり、今は、コットンなどの既成の生地を使っています。技術が磨かれてきたので、着物にも挑戦していきたいですね。
また、今力を入れているのは、冠婚葬祭。先日、結婚式でお客様が子供ののころの思い出の生地で作った“いっしー”をお母様にプレゼントをしましたら、感涙!
自分や家族、大切な人の思い出がこもった捨てられないモノの生地を“いっしー”に変えて身近に置いておけることが、とても喜ばれています。
たくさんの人たちの想いが込められ、お届けされる“いっしー”。
単なるモノではなく、その過程に大切な心が詰まっていることがとても素敵ですね!
いっしープロジェクト ホームページ http://www.issie-project.com/
いっしープロジェクト Facebook https://www.facebook.com/issie.project
2015年1月24日(土)にはワークショップも開催します。是非ご参加ください。
ワークショップの申し込みはこちらから
いっしープロジェクトダイジェストをご覧ください。